個人事業者が株式会社を設立することのメリット・デメリット
京都での会社設立・起業開業・独立は独立サポート局にお任せください。
新会社法により、最低資本金制度がなくなったため、個人事業者の方も株式会社設立を考えておられる方もおられるかと思いますが、株式会社設立のメリット・デメリットを挙げます。
(※司法書士や行政書士は必ず法人設立を薦めますが、当局は税理士事務所が主体なので、法人設立のデメリットもきっちりと説明し、場合によっては個人事業のままや個人での開業をお勧めします。)
デメリット
1、株式会社設立費用が必要です
ちなみに弊社で頂いている金額は202,000円からです。
(公証人役場での費用、登録免許税等を含みます。また、会社の規模・形態により金額は異なります。)
2、毎年利益の有無に関わらず、法人市府民税均等割を支払う必要があります
(京都市で、資本金が1千万円以下の場合で年額合計7万円)
3、 「個人商店 ○○」から「株式会社 ○○」に名称変更することになります
はんこ、名刺、パンフレット、封筒、ホームページ等の変更が必要になります。 銀行の口座等の名義変更も必要になります。 これらの作業は意外と費用、手間がかかるものです。
4、 役員変更の手続が必要
株式会社になり役員変更の手続が必要となれば、最長10年毎にそれに伴う費用(数万円)が必要です。
5、全額交際費にならない
交際費のうち一定額が費用として認められません。
6、 役員報酬の規制
平成18年4月施行の税制改正で、役員報酬に関する新たな法律が創られました。
この改正は個人事業者が法人化した場合の役員報酬での節税を規制するものです。 新会社法にあわせてつくられました。
役員報酬の設定は非常に慎重に行わなければ、多額の法人税を支払うことになります。
7、難解な法人税申告書の作成
法人税申告書の作成は、個人所得税申告書(確定申告)作成に比べとても難しく専門的な知識が必要 なため、現実として税理士事務所等に委託される方が多いです。
また、税理士事務所等の顧問料金なども、個人事業者に比べて高い設定がほとんどです。
8、社会保険の強制加入
これはメリットであるかもしれませんが、法人成りした後は取締役1名だけの場合でも、社会保険(健康保険・厚生年金)に新規加入しなければなりません。
また、法人は従業員を1人でも雇用する場合には、労働保険(雇用保険・労災保険)にも新規加入しなければなりません。(それなりのコストがかかります。)
メリット
1、コスト・手間ともに会社設立が容易に
新会社法の施行により、最低資本金の規定がなくなったことや、電子定款の認証など従来の会社設立に比べ、コスト・手間とも比較的会社設立がしやすくなりました。
2、最大2期分の消費税免除
資本金が1,000万円未満の法人設立の場合、最初の1期目は消費税が免除されます。
(有限会社から株式会社への変更では ダメです。又、その他一定の場合を除きます。)
まったく新規開業の場合は、個人で1年した後に法人成りをすれば、2年間消費税が免除されます。
(※平成23年度の税制改正で消費税免税点制度の変更がありましたので、詳しくは当局にお問合わせ下さい。)
3、節税面で対策が大きな要素に
役員報酬に関する法律の規定がつくられても、節税のための対策は、個人より法人においての方がまだまだその余地が多いです。
特に利益と税額が大きくなれば、節税面でのメリットは絶大です。
当局ではそのノウハウをもっています。
4、法人による会社の信用力
会社の信用力ですが、これは資本金1円の株式会社が存在する以上、単に法人だからといって信用されるわけでなく、資本金の額や、財務体質によって判断される でしょう。
ただし、資本金の額を表示する必要がない場合には、「株式会社」の称号は魅力的かもしれません。
また取引相手の要請や、ネットショップの場合等どうしても法人成りの必要性がある場合もあるでしょう。
総 評
新会社法によって、法人設立は以前と比べ行いやすくなりました。
しかし、会社設立のコストに対するメリット、デメリットをよく検討した上で設立することが良いかと思います。京都会社設立・起業開業・独立サポート局では、御社のご希望や会社の形態に合わせて、法人にすべきか個人にすべきかをご提案させて頂きます。